一棟マンション投資「差別化戦略の手引書」
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利回りの相場、理想的な利回りは

せっかく不動産投資をするなら、収益性の高い物件を狙いたいとお考えの方は多いでしょう。ここでは、収益性を評価するための重要な指標である「利回り」について解説します。

INDEX目次
マンション投資イメージ

利回りには「表面利回り」「実質利回り」の2種類がある

不動産投資の利回りとは、その物件でどれくらいのリターンが得られるかを表す指標です。

利回りには大きく分けて「表面利回り」「実質利回り」の2種類があります。このうち「表面利回り(グロス利回り)」では、物件の価格に対してどのくらい家賃収入を得られているかを表しています。

例えば、2,000万円の物件で年間の家賃収入が200万円の場合、表面利回りは10%です。2,000万円の物件で年間の家賃収入が400万円の場合は20%です。

これに対して「実質利回り」とは、物件購入時にかかった諸費用や、固定資産税・修繕費など物件を維持管理するための諸経費を考慮して得られる収益を表します。

計算式は、以下の通りです。

実質利回り(%)=(年間家賃収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸経費)×100

表面利回りがコストを含めず算出するのに対し、実質利回りは購入時や維持管理のコストなどを考慮するため、より実際の収益性を反映した指標と言えるでしょう。物件を選ぶ際は、表面利回りだけでなく、必ず実質利回りを確認するのがおすすめです。

マンション一棟買いした場合の
利回りシミュレーション例

マンション一棟投資の収益性を判断するためには、実際にシミュレーションを行うことが重要です。以下に、シンプルなシミュレーション例を示します。

中古マンションの場合

【計算】

表面利回り=780万円 ÷ 1億円 × 100 = 7.8%

実質利回り=(780万円 - 156万円) ÷ (1億円 + 1,000万円) × 100 = 5.67%

新築マンションの場合

【計算】

表面利回り=1,440万円 ÷ 3億円 × 100 = 4.8%

実質利回り=(1,440万円 - 288万円) ÷ (3億円 + 2,100万円) × 100 = 3.59%

このように、物件の種類や状態、家賃設定、運営経費などによって利回りは変動します。表面利回りだけでなく、実質利回りも確認しながら、各種シナリオ(例えば、空室率が上がる場合、経費が増加する場合など)を想定し、投資の益性を慎重に評価することが大切です。

実質利回りを上げるには?

実質利回りの計算式

実質利回りは上記の式で計算されます。

つまり、実質利回りを向上させるためには、【分子(年間家賃収入-運営経費)を増やす】か【分母(物件購入価格+諸費用)を減らす】ことが重要です。

年間家賃収入を増やす方法

家賃の値上げ・内装リノベーション

物件内の共用部や各住戸をリノベーションすることで、魅力を高め、家賃を相場より高く設定できる可能性があります。

入居率の向上

効果的な広告や優良な賃貸管理会社の活用、入居者に対するサポート体制の充実などで、空室を最小限に抑えることができます。

付加価値の提供

駐車場や共用施設の充実、オプションサービス(例えば、宅配ボックス、最新設備の導入)などにより、家賃収入以外の収益源を確保する方法もあります。

実例: 防音マンションの場合

防音賃貸マンションブランド「サウンドプルーフ」は、稼働率98.5%(2024年3月31日時点)を誇るブランドマンションです。

特許取得の防音性能が人気を集めており、1,400名以上(2024年3月時点)が入居待ちの状態となっています。

このようなコンセプトマンション・ブランドマンションも付加価値の一つです。

運営経費の削減

管理費や修繕費の見直し

管理会社のサービス内容とコストを比較し、コストパフォーマンスの高い会社を選ぶことで、管理費用を抑えられます。

予防保全の徹底

定期的なメンテナンスやエネルギー効率の向上により、突発的な大規模修繕費用の発生を防ぐことができます。

保険や税金の最適化

複数の保険会社の見積もりを比較し、適切な保険に加入することや、税金面での節税対策を行うことも経費削減につながります。

不動産投資における利回りの相場は?

不動産投資の利回りについて、「何%が相場」と言うことはできません。投資用のマンションは一棟・ワンルーム、新築・中古などさまざまなバリエーションがある上、地域によっても期待できる利回りが異なるからです。

ただし、基準となる数値はあります。不動産投資家がどれくらいの利回りを期待しているかを集計した「期待利回り(キャップレート)」は、利回りの基準として用いられています。

例えば、日本不動産研究所が行った「不動産投資家調査」(2024年10月)※によると、東京の城南地区におけるワンルームマンション1棟の期待利回りは3.8%。ファミリータイプの期待利回りも3.8%です。「期待利回り(キャップレート)」を基準とすることで、検討している物件の利回りが妥当かどうかを判断することが可能です。

理想の利回りはどれくらい?

不動産投資の目的は人それぞれ。個々のリスク許容度によっても理想の利回りは異なるため、一概に何%が良いとは言えません。

「本業があるので、お小遣い程度の収入があればいい」「老後に向けた資産形成をしたい」など、不動産投資を副業感覚で行う場合は、利回り3~4%が理想でしょう。不動産投資を本業にする場合は、8%以上の利回りを狙いたいところ。

ただし、高利回りの物件は比較的リスクが高いため、慎重に検討しなくてはなりません。

利回りだけ気にしていると失敗する?

「利回りは高いほど良い」と思うかもしれません。しかし、利回りが高いということは、「安値で売られている」ということです。物件を安く売るには理由があるはず。トラブルが多いのか、空室が多いのか、大規模修繕工事を控えているのか、急に資金が必要になったのか…理由を必ず分析し、リスクを把握した上で検討することが大切です。

以下が、利回り以外で、注意すべきポイントです。

稼働率

物件の賃貸収入は利回りと稼働率で計算されます。例えば、表面利回りが10%でも稼働率が20%であれば、実質利回りは2%にしかなりません。稼働率の確認は収益性の見極めにおいて非常に重要です。

将来の資産価値

人口減少が予測されるエリアや、インバウンド需要が見込めない場所では、将来的に資産価値が下落する可能性が高くなります。そのため、将来の資産価値についても十分な検討が必要です。

賃料変動

新築だけでなく、築10年以降の物件の賃料を調査することで、将来的に築年数が経過した際の賃料下落率を予測することが可能です。過去のデータをもとに、賃料変動を見極めておくことが重要です。

周辺環境

再開発が予定されているエリアでは、資産価値が上昇する可能性があります。一方で、お墓や高架線直下、騒音・振動を発する施設、電磁波を発する電波塔などが周辺にある場合、賃貸において嫌悪され、賃料に悪影響を及ぼすことがあります。周辺環境の調査も欠かせません。

事故物件ではないか

物件が事故物件として記録されていないかの確認も重要です。過去の事故履歴を確認できるサイトを利用することでリスクを回避することができます。

また、広告や物件資料などに記載されている利回りは実態とかけ離れている可能性もあります。表面利回りのみが記載され、購入時の諸経費や賃貸経営の諸経費などが考慮されていないケースも多いため、注意が必要です。

安定した利回りの一棟マンション投資とは?

一棟マンションの収益性を評価するための重要な指標である「利回り」について、分かりやすく解説しました。利回りは「高ければ高いほど良い」というわけではありません。利回りが高すぎる物件には、何かしらの理由があるため、必ず分析した上で検討してください。

おすすめは、賃貸需要が高く、空室リスクが低い物件です。4%程度の利回りでも、空室リスクが低ければ安定した収益を得られる上、いざとなったら売却しやすいというメリットがあります。

こちらのページでは、入居者が絶えない防音マンション投資について説明しています。ぜひチェックしてみてください。